結婚相手の選び方、女も男も幸せになる相手の条件とは

結婚相手の選び方についてはたくさんの記事や動画が出ていますが、今回はその中でも心理学の研究で明らかになった理想の結婚相手、つまり長い人生を一緒に送るために重要な条件について解説していきます。

結論からお伝えすると、結婚した二人がお互い成長し合いながら幸せを感じて長く一緒にいるために重要な条件は「誠実性」です。

これまでは相手の誠実性が高ければ幸せな関係が続きやすいと言われていましたが、新たな研究結果では自分の誠実性も高く、選んだ相手の誠実性も高い場合が最も良好な関係を続けられ、さらに幸福度の高い生活がおくれることがわかっています。

結婚してうまくいく相手の条件とは

「結婚してうまくいく相手ってどんな人ですか?」という質問をよく受けます。

男女関係になるとルックスや相手の職業など表面的にわかりやすい条件を求めがちです。スタイルよくて、顔がよくて、性格もいいという人がいたら付き合いたくなりますよね。

その他にも「同じ趣味の人がいい」「いい仕事に就いている人がいい」など、色んな条件がでてくるわけです。

ルックスがこれくらいだったら収入はこれくらい欲しい、とか事細かく理想の条件を出して「理想の相手」を見つけようとするため、自分が求める相手や実際に付き合ってうまくいく相手がわからなくなっていくのです。

しかし理想の相手としてあげられた条件は、全てが長い人生を考えて求めた条件ではありません

結婚相手の条件は、結婚した後の長い年月を一緒に過ごしていく相手として考える必要があり、

  • 自分が無理せず自然な状態でいられるかどうか、
  • その相手と長い期間一緒にいて自分は幸せになれるのか、
  • 自分が思う幸せは何なのか、

ということまで考えて選ぶことが重要になります。

美男美女でも幸せになるとは限らない

相手のルックスにこだわり過ぎる人がいますが、実際にイケメンや美人と結婚したから幸せになるわけではありません

イケメンや美人でルックスがとても良くて相手を選び放題のように見える人でも恋愛や結婚で失敗している人は結構います。

女優さんや俳優さんでもなかなか恋愛パートナーが見つからずずっと独身という方もいれば、結婚したけどわずか数年で離婚してしまったという方もいることからルックスが良ければ結婚生活がうまくいくと言わけではないことがわかります。

見た目も良くてお金も持っていて相手の選択肢が多くありそうなのにうまくいかない人というのは「相手の選び方」に問題があると考えられます。

見た目も普通だし収入も普通という人も恋愛や婚活がうまくいかない人はやはり「相手の選び方」に問題があるのです。

これまでも「どんな相手が自分の理想の相手なのか」という議論は多くされてきましたが、最近はどんな相手を選ぶとよいのかという「選び方」についての研究が行われています。

理想の相手の条件を性格特性と満足度の両方で調査

2014年にワシントン大学が約4544名の男女を対象に自分の性格特性をテストし、自分は恋愛や結婚をする相手として「良い相手であるか」を調査しています。

相手から見て自分が結婚相手として選ばれたら相手が幸せになるかどうか、そしてその特性は何なのかを明らかにしています。

仕事が成功しやすいか、仕事に満足を感じやすいか、人生の満足度が高い傾向にあるかなどの特性を調査し「結婚相手」として選ばれると自分は幸せになるのか、また相手は幸せになるのかを分析しています。

さらにこの性格特性診断では、出世する特性を持っているか、よい人間関係を保てる特性を持っているかなどの細かく特性を調査しています。

また、夫の稼ぎが少なくて不満を感じたか、妻の浪費が激しくて金銭感覚の違いにストレスを感じたかなど、相手の特性とその満足度も調査しており、どのような相手といると幸福感や不満を感じたかを性格特性と満足度で比較し、結婚したら幸せになれる結婚相手の性格特性についての結果を示しています。

幸せな結婚は「誠実性」が重要

結果、結婚生活は男性女性のどちらが働いているということは関係なく、自分の誠実性が高い場合は仕事や収入の満足度が高く幸せになる傾向が強いということが明らかになりました。

もともと誠実性が高い相手と結婚すると関係がうまくいくということは、これまでの研究でもわかっていましたが自分自身の誠実性が高いとさらに相手との関係がうまくいくということがわかりました。

誠実性って何?という人もいると思いますので簡単に説明します。

心理学の世界では結果の信憑性が高いと言われている性格診断でビッグファイブ(主要5因子生活検査)というテストがあります。

(診断方法はこちら付き合ってうまくいく相手の性格は?簡単に診断できるビッグファイブテスト

このテストでは外向性、協調性、誠実性(勤勉性)、神経症傾向、開放性と5つの性格特性を診断します。

「誠実性(勤勉性)」の数値が高ければ高いほど収入や仕事の満足度が高い傾向にあります。

誠実性とは、仕事をまじめにこなそうとする気持ちや物事に熱心に取り組む姿勢、他人に対する義務を真剣に考えるかどうかなどの性格特性をいいます。

自分の誠実性が高い人はいい恋愛をしやすく、いい相手に巡り会いやすい特性があります。

誠実性が高い自分と誠実性が高い相手と結婚した場合、

  • 自分の誠実性が高い=自分の収入や仕事の満足度が高い、
  • 相手の誠実性が高い=相手に影響を受けて自分の収入や仕事の満足度も高くなる、

つまりお互いを高め合うことのできる関係が作れます。よって相手といることでさらに自分の満足度が高くなっていくわけです。

これまでは結婚相手として「誠実性の高い相手」を選ぶことは言われてきました。しかし自分の誠実性を高くすることも重要であることが新たな研究でわかりました。

なぜ幸せになれるのか

誠実性が高いとなぜ幸せになれるのか、その理由も調査しています。

女性が誠実性の高い相手(男性)と結婚すると、結婚生活が始まっても男性は家事をちゃんと分担してくれます。金銭の管理もしっかりとやってくれます。

つまり女性(妻)の仕事にストレスを与えない男性(夫)なのです。

例えば夫の誠実性が高い場合、家事を分担して行うことに賛同してくれるため妻だけが家事を負担するということが減らせます。「家事は女の仕事だ」なんてことは言いません。

また金銭感覚もしっかりしているため「俺が稼いだ金だ」などと言って生活費をギャンブルに使ったりするようなこともしません。

しっかりと二人の生活を考えて家事を協力し金銭の管理もしてくれる相手である可能性が高くなります。

一方、男性が誠実性の高い相手(女性)と結婚した場合は、夫に無理に家事を押し付けることや家のことで一方的に不満などを言うことがありません。夫の仕事の邪魔をしないように心がけてくれます

このような女性は金銭感覚もしっかりしているので無駄な浪費をしにくい傾向にあります。

逆に誠実性の低い女性はお金を浪費しがちです。「結婚したんだからあなたのお金は二人のお金でしょ」などと無駄遣いをする妻になるかもしれません。

家事を手伝ってくれるしお金の管理もちゃんとしてくれる男性と結婚したい女性、仕事の邪魔をせず浪費癖のない女性と結婚したいという男性は、誠実性の高い相手を選ぶことが重要なポイントになります。

お互いを尊重できる相手を理想とするのであれば「誠実性」に注目して相手選びをするといいでしょう。

誠実性は努力で高くできる

診断テストで誠実性があまり高くなかったとしても諦めないでください。誠実性は努力で高めることができます

瞑想をしたり定期的に運動をして自分を磨いたり生活環境を変えるだけで鍛えることができます。

毎朝起きてすぐに3分間の瞑想をしてみたり、食生活を改善したり、公園を散歩したりすることで意識を変えることができます。意識が変わることで集中力が高まったり、計画をちゃんと実行できるようになり誠実性が改善されていきます。

努力をすれば誠実性は上がっていき幸せな恋愛や結婚ができる可能性が高まりますので諦めずに行動してみましょう。

いい相手を選ぶというだけでなく「自分が(相手にとって)良い相手になる」ということを意識して自分を高めると素敵な相手に巡り会えるはずです。

いい関係を長続きさせることができる相手にまずは自分がなりましょう。

誠実性で収入と仕事はどのくらい変化する?

ワシントン大学の研究では誠実性の値で収入がどう変化するのかも調査しています。

相手の誠実性が高い場合の収入は4%アップ、良い仕事に就く確率は11%もアップしたという結果が出ています。

たったそれだけか、と思う人もいるかもしれませんが統計的には大きな違いと言えます。

良い仕事につく確率が高くなるということは収入が高い仕事に就く可能性が高いということです。

同じ職業なのに会社が違ったりするだけで4%も収入が違うと考えるとかなり大きな差に感じると思います。

まとめ

誠実性は相手に求めるのではなく自分も高めていくと、高め合える関係を築けて生活の満足度が上がっていくことがわかった研究結果でした。

診断テストで自分の誠実性があまり高くなかったという人も、誠実性が高い相手を選ぶと自分の行動管理や金銭感覚、人間関係や仕事への態度などが変化していき自分の誠実性も高くなっていきます。

誠実性が高い相手同士であれば、相手の行動を見習って自分の行動も改善しようとするためさらに満足度が高くなります。お互いの仕事へも良い影響を与える二人となり成功しやすくなります。

誠実性に注目して相手を選べば、お互いを高めあえる関係を築けて幸福度や満足度が上がるはずです。